全国的に見て、かなりの薬剤師不足の状態にあたる東海地方。

関東と関西の両方に近く便利な地域に見えますが、なぜ薬剤師が不足してしまっているのでしょうか。便利すぎるその環境が、かえって人材流出に拍車をかけているのかもしれません。

ではそんな東海地方の中でも静岡県の薬剤師転職事情はどんな特徴があるのでしょうか。
年齢に左右されることなく一生続けていける薬剤師の仕事は、引っ越しやUターン・Iターン転職にも大変有利に働きます。

今回初めて静岡県で働こうと考えている人も、静岡県のメリット・デメリットを活かして上手に転職活動を進めていけるように、詳しく対策を練っていくことが肝心です。

薬剤師数の年次推移について

薬剤師の資格を登録している人口の延べ人数は、2014年12月末の時点で全国に288,151人。1982年の調べでは全国に124,390人という登録者数だったことから、約30年間の間に薬剤師の数は倍以上に増えていることが分かります。

その中でも薬剤師の男性の数は112,494人、女性は175,657人であり、女性の割合が約60%を超えていることからも、薬剤師が女性に人気の職業であることがうかがえます。

静岡県内での薬剤師の人数について

静岡県の人口10万人あたりの薬剤師の数薬剤師とひとことでいっても、雇用される施設はさまざまな種類があります。 大きく分類すると、薬局や病院・診療所といった医療施設、そして大学、研究所などの研究 施設です。

その中でも薬局で働く薬剤師の数は161,198人と薬剤師の雇用先の中では最も多く、次点に 続く医療施設勤務の薬剤師の数は54,879人で薬局勤務の約3分の1。この人数からも、薬局 での雇用人数が薬剤師業界の中でどれだけ膨大な雇用数を占めているのかが分かります。

では、東海地方の中でも静岡県内での薬剤師人口はどれくらいいるものなのでしょう? 全国の総薬剤師数は288,151人。そのうち静岡県内の薬剤師数は7,970人(2014年調べ)。 人数だけ言われても多いのか少ないのか、これだけではよくわかりませんよね。

人口10万人あたりの薬剤師数ランキングが47都道府県中第24位という静岡県。 薬局・医療施設に従事する人の数は全国の平均値が170.0人なのに対して、静岡県では158.8人。平均よりも10人以上も少ないという結果が出ています!

なぜこんなに低い数字になってしま っているのでしょうか? その原因について考えてみたいと思います。

静岡県内での転職デメリットになるのか?

薬剤師不足というのは、大都市を除いた日本全体で問題視されている状態ですが、静岡県 を含めた東海地方すべての県でこの問題に直面しています。

関東地方と関西地方にはさまれ、立地的には大変便利な場所に位置し、交通網もかなり発達 している東海地方。それはいろいろな面で有益な話のように思われます。しかし、その 利点が大都市を含めた他県への人材流出に大きな拍車をかけてしまっているのではないでしょうか。

都会や主要都市は若者にとってやはり魅力的に映るもの。大規模な企業や有名病院なども 多くが集まるのはやはり大都市です。そうすると新しく仕事を探す際にそちらに流れてしま いたくなるのも分かります。

けれど、大都市での転職ばかりがいいと言えるのでしょうか? よく考えてみると、そうでは ない実態が見えてきました。

静岡県内で一般職よりも薬剤師の方が高額収入になる理由

クリップボードを持つ笑顔の女性そこでまず、静岡県内での総人口の平均年収を調べてみると、468.0万円という数字が出てきま した。東海地方全体ではまぁ横ばいの数字、と言える金額です。

けれど今度は静岡県内の薬剤師に特化した平均年収を見てみると、590.0万円。なんと120万円 近く高額な年収を得ていることが分かります。これはかなり差が開いていることに驚かれたの ではないでしょうか。

なぜ、薬剤師の給与はこんなに高額になり得るのか。やはり、「薬剤師不足」ということが大きく影響していると思われます。

多くの人が集まる首都圏や大都市では、特になにもしなくても求人には人が集まります。人気 企業によっては2~3人の採用求人に何百人もの応募が集まったりするものです。しかし、残念 ながら静岡県内では集まりにくい。

そこで人を集めるために、企業や施設は他よりも高額の給与を提示したり、家賃のほう助や なにかしらの特典といった好条件を用意してなんとしてでも人を集めようとします。

そうです、まさに静岡県での薬剤師収入が高額になる理由がここに判明されるわけです。

静岡県内には1,702施設という薬局が存在します(2011年度)。この数は全国でも10位で、かな り多い数字だと思われます。そして薬局の数は年々増加の一途をたどっている状態。

つまり、 人材が不足しているのに増えている施設数。これはまさに薬剤師の仕事に就くにはいい条件が そろっているわけです。

数多くある転職サイトを隈なく探すのはなかなか大変かもしれませんが、他県より数段転職に 恵まれている状態の静岡県。ぜひご自分にあった転職先を見つけ出してくださいね。