首都圏や主要都市を除く多くの県では、近年薬剤師の大幅な不足が深刻な問題になっています。関西地方でもこの格差はかなり如実に表れていて、大阪府・兵庫県と他の県では完全に薬剤師数のラインが引かれてしまっている状態です。

では関西地方の中でも京都府はどうなのでしょう。

人口が多く思われがちな京都府も、やはり人材不足が進んでいる状態になっています。老若男女問わず続けられる薬剤師の仕事は、引っ越しやUターン・Iターン転職にも有利に働きます。

初めて京都府で働こうと考えている人も、京都府のメリット・デメリットを活かして上手に転職活動を進めていけるように、詳しく対策を練っていくことが肝心です。

京都府内での薬剤師の人数について

現在、日本国内で薬剤師の登録をしている延べ人口は288,151人。(2014年12月時点)

その中でも薬局で働く薬剤師の数は161,198人と薬剤師の雇用先の中では最も多く、次点に続く医療施設勤務の薬剤師の数は54,879人で薬局勤務の約3分の1。この人数から、薬剤師業界の中で薬局で働く人がどれだけ膨大な数を占めているのかが分かるかと思います。

では、関西地方の中でも京都府内での薬剤師人口はどれくらいいるものなのでしょう?

全国の総薬剤師数は先述の通り288,151人。そのうち京都府内の薬剤師数は5,894人です。多いのか少ないのか、数字だけではいまひとつよくわかりませんよね。

薬剤師数ランキングが47都道府県中第28位

人口10万人あたりの薬剤師数ランキングが47都道府県中第28位という京都府。

薬局・医療施設に従事する人の数は全国の平均値が170.0人なのに対して、京都府では158.3人。平均よりも12人近く少ないという結果が出ています!

人気観光地なのに人材不足! 京都が抱えるデメリットとは?

日本国内で1番の人気を誇る観光地であり、年間の海外観光客数もダントツ1位という京都府。 「人材不足」なんて言葉とは無縁のように思われがちですが、実際は他県と同じように深刻な薬剤師不足に陥っている状態なんです。

関西地方の総人口を見てみると1番多いのが大阪府の約883万人。薬剤師数は23,844人で、上記で挙げた薬局数ランキングでは10位で178.7人という数字が出ています。平均よりも薬剤師が多いという結果です。

では本題の京都府を見てみましょう。京都府の総人口は約260万人。薬剤師数は5,894人、そしてランキングは28位でした。
どうでしょう。この2つの地域では5倍近くも総人口に差が生じているんですね!これだけ差があれば薬剤師数が4倍も離れてしまっているのも納得がいきます。

人気のある土地のはずなのに、こんなにも差が生じてしまっているにはなぜなのでしょう。

ここには人気がありすぎるからこその京都のデメリットを垣間見ることができます。京都の市内は先程も述べたように人気観光地で、とにかくたくさんの人が集まっています。そうすると自然と物価や土地の価格もあがり、全体的にお金がかかる場所になっているのです。

職に就いて通いたくても土地代や賃貸価格が高値になるので、元から住んでいる人しか集まりにくい。そうすると新卒の場合や転職を考える人は、交通も便利で比較的安価な大阪府で職を探そうと出て行ってしまう流れができやすいわけです。

この流れが人材流出しやすい原因の1つになっているのではないかと思われます。

いまが狙い目? 京都での転職活動

薬剤師数が飽和状態になってしまっている大阪府などで転職を考えるより、人員が不足してしまっている京都府内で転職を進めることは、かなり有利なことだと思われます。

1つの求人に集まる倍率が低い分、職に就ける確率が高い。つまりライバルが少ないという状態のほうが、確実に転職までリードできます。

そしてなにより給与面が異なります。とにかく人材を集めようと各企業はなにかしらの好条件を上乗せしている場合が多いのです。例えばそれは給与面に多く表れ、通常の価格より多い給与を提示している企業は意外と多いのも事実です。

実際、京都府内での総人口による平均年収は474.0万円。これを府内の薬剤師に特化して見てみると、590.0万とのこと。(2015年調べ) なんと120万円近く多くの年収を得ることができているんです!

市内や市外でまた差が生じたり、転職したい企業先での仕事内容によって違いもあるでしょうが、一般職よりも確実に多くの年収を得ることは可能なようです。

人気の地、京都で働けるというステータスはかなり魅力的なもの。ライバルが少ないいまのうちに、優位な転職活動を展開させるのが狙い目だと思われます。